「子育て後進国」日本

久しぶりに毎日新聞をネットで読んでいたら、ため息のつくような、怒りを覚えるような、暗く悲しい気持ちになる記事を見つけた。

愛知に住む男性の話。保育士の妻が妊娠(想定外)したものの、妻の職場の保育園では、保育士スタッフの中で、誰が先に結婚するか、妊娠するかという順番(スタッフのやりくりに支障を来さないためという理由らしい)が、園長によって決められており、その順番を無視して妊娠した保育士の妻とその夫が、夫婦揃って園長に謝罪をしに行った、というもの。

園長という独裁者が定めた、なんとも馬鹿げた、人権を無視したルールが、事もあろうに、子供を育む教育者の中でまかり通っていることへの失望感。しかし、私は、落胆しながらも、実に日本らしいな、とあまり驚かなかったのも事実。

自分の権利を主張することが難しい日本社会。マタハラ、セクハラ、パワハラの三拍子揃ったハラスメントにも、立ち向かわない(立ち向かえない)労働者の立場の弱さ。低賃金、重労働による保育士不足問題。女性の権利。少子化、「そして長いものに巻かれろ」という風潮に多くの人が違和感を覚えない社会。たくさんの絡み合った問題を、象徴化した記事であった。

アメリカに住んで思うこと。私は、自分の正当な権利を、当たり前に主張する強さを持ちたい。そして、それが当たり前に認められる社会に住みたい。アメリカ人は、主張しすぎるという説はある。しかし、少なくとも、この国では、妊娠する順番を上司に決められるなんていうことはないし、それがまかり通るような社会ではない。

この園長が、謝罪した保育士とその夫に投げかけた一言。「どうして勝手にルールを破るのよ。」
今回の記事を読んで、この記事が日本人に問いかける問題の深刻さを感じずにはいられなかった。

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